モン州のランドマーク的存在:チャイティーヨー・パゴダ、別名ゴールデンロック
モン州のランドマーク的存在:チャイティーヨー・パゴダ、別名ゴールデンロック
Mr. Win Khant Kyaw

10時間前

Kyaiktiyo (出典: ウィキメディア)
ミャンマー(別名ビルマ)には有名な仏塔がたくさんある。中でもチャイティーヨーはミャンマー有数の仏塔であり、最も神聖な巡礼地の一つとされている。チャイティーヨー山の頂上にあるこの仏塔は「ゴールデンロック」という別名も持ち合わせている。
チャイティーヨー山頂は、海抜1100 メートル(3608.92フィート)の高さにある。この山はヤンゴンから210 キロメートル(130.49マイル)離れたチャイトーと呼ばれるモン州の小さな町に位置する。 モン族の言葉で「チャイ」は「仏塔」を意味し、「ティ」はパーリ語で「隠者」を意味し、「ヨー」は「隠者の頭を担ぐ」を意味する。よって「チャイティーヨー」とは「隠者の頭を持つ仏塔」という意味を持つ。
チャイティーヨー山頂に行くと、崖の絶壁に巨大な丸石があり、その上に塔が見える。その花崗岩の巨礫は巡礼者の寄付によって貼り付けられた金箔に覆われ、黄金に輝くゴールデンロックとなったのだ。周囲には他にも多くの仏塔があり、ゴールデンロックの近くに滝もある。もし訪れた際に時間があるようなら、周囲の観光スポットも見てみると良いだろう。入場料は1人あたり10,000チャットだ(券売所は駅から入場口に向かう途中にある)。

パゴダの構造

Kyaiktiyo pagoda (出典: ウィキメディア)
巨礫の高さはおよそ7.6 メートル(24.93フィート)、周囲はおよそ15 メートル(49.21フィート)あり、その頂上にそびえる塔の高さはおよそ7.3 メートル(23.95フィート)ある。ゴールデンロックは、山の自然な岩の絶壁の上に絶妙なバランスで乗っており、そこには岩と山を結ぶ小さな鉄製の橋がかけられている。ゴールデンロックと岩盤の接触面積は非常に小さく、地球の引力が働いているので実際には岩が転がり落ちてくることはないのだが、いつ落ちてもおかしくないように見える。ゴールデンロックにはブッダの毛の聖遺物が祀られている。

チャイティーヨー・パゴダの伝説

Kyaiktiyo-pagoda_night (出典: ウィキメディア)
言い伝えによると、およそ2500年前にブッダはTaik Thaと呼ばれる隠者と出会ったという。 ブッダ はTaik Tha から米の入った櫃をもらい、そのお返しとして2本の髪の毛を与えた。 Taik Tha はブッダから受け取った髪の毛を自分の髪の房の中に入れ大切に保管した。Taik Tha は死ぬ前に仏塔を建てたいと思い、王に謁見し、自らの頭と同じ形の岩に聖遺物である神を祀りたいと懇願した。王には、信頼していた錬金術師(ミャンマー語でZawgyiとして知られている)と竜の王女である母(ミャンマー語でNagaとして知られている)から受け継いだ超能力があった。 Taik Tha の頭とまったく同じ形をした巨礫が海底から発見され、仏教世界の観念における忉利天の魔神の王であるタギャミンの助けを得て、巨礫を安置するのに最適な場所を見出したという。

パゴダの祭典

Kyaiktiyo (出典: ウィキメディア)
毎年10月から3月までは巡礼者や観光客が訪れ、賑わう時期になっている。仏塔では多くのろうそくが灯され、線香があげられ、祭事期中は大変混雑する。多くの巡礼者が一晩中祈りを捧げ、瞑想を行い、金箔を仏塔に貼り付けていく。 タザウンモンの満月の日には、仏塔周辺の山頂ではブッダに敬意を表す目的で、9千本のろうそくが灯され、巡礼者は翌早朝に食べ物、果物、水などを供する。女性は塔に近づくことを全面的に禁じられているが、男性は仏塔近くまで行き参拝し、塔に金箔をつけることができる。門をには塔を守る守衛が立つ。

アクセス方法

Kyaiktiyo_bus (出典: ウィキメディア)

ヤンゴンからバスまたは電車でアクセスが可能だ。バスの場合は通常およそ5時間ほどを要し、運行は早朝から午後の間、ヤンゴンからチャイティーヨーのベースキャンプであるキンプンまでの区間だ。片道の運賃は、外国人が8,000チャット、地元民が4,000チャットである。 VIPバスもあり、予算に応じて選択できる。他の目的地に行くバス路線もあり、その場合チャイトーでキンプン行きに乗り換えなければならないため、必ず直行便を購入しよう。キンプンからヤンゴンに帰るバスも早朝から午後の間運行している。
列車でアクセスする場合、ヤンゴン発の列車は7時15分、18時25分、20時の3本のみで、チャイトーまではおよそ4時間半から5時間半程度かかる。列車の座席には、普通席(片道1,200チャット程度)と上級席(片道2500チャット程度)の2種類がある。チャイトーにのみ列車が到着するため、その先はバスでキンプンまで行く必要がある。チャイトーとキンプンの間を行き来する多くのバスがあり、運賃はおよそ500チャットである。チャイトー発の列車は12時33分、23時55分、01時30分で、ヤンゴンまでおよそ5時間かかる。
キンプン到着後、チャイティーヨー 山へのトラック駅があります。トラックは乗り心地の良い前席は片道3000チャット、後部席は片道2,500チャットで、25分でチャイティーヨー駅に到着する 。前席は5席しかなく、受付にて予約の必要がある。後部座席は、席の指定がなく、満員になり次第出発するようになっている。トラックに乗るのはちょっとした冒険気分を味わえ、道中息をのむような景色をみることができる。
その他の選択肢としてはケーブルカーがあるが、最初にキンプントラック駅から Yathae Taung トラック駅までトラックに乗らなければならない。 Yathae Taungトラック駅までの運賃は、チャイティーヨートラック駅への直通料金よりも若干安価だ。
ケーブルカーの運賃は、地元民には片道3000チャット、外国人には片道5アメリカドルとなっており、また僧侶や尼は無料で乗車ができる。トラックとケーブルカーの営業時間は毎日5時〜18時の間で、各駅から仏塔の入場口までだいたい10〜15分程度となっている。昔よりも一層簡単にアクセスすることができるのだ。